一般財団法人KIBOW(東京都千代田区、代表理事:堀義人、以下KIBOW)が運営する「KIBOW社会投資ファンド2号」は、2019年10月18日、カンボジアで大学運営と観光事業を核とする学園都市開発を手掛けるvKirirom Pte. Ltd.(シンガポール、代表取締役:猪塚武氏)に5,000万円を出資しました。KIBOWとして7件目の出資で、初めての海外投資案件となります。
vKiriromが展開する複合事業「vキリロム ネイチャー」(vKirirom Nature)では、優秀な人材を求める成長企業と、世界で活躍することを目指すアジアの若者のために、近年7%の経済成長を続けるカンボジアにおいて、人材育成の拠点となる学園都市「vキリロム ネイチャー」の開発を進めています。中心となるキリロム工科大学は2014年に開学。給付型奨学金により学費は実質無償で、英語によるIT先端技術の学びを基軸にグローバル人材の育成に取り組んでいます。また避暑地としても知られるキリロムで、エコツーリズムをコンセプトにした観光事業を展開。開発許可面積8,921ヘクタールに及ぶ土地でリゾート宿泊施設や観光アクティビティを提供しています。
vキリロム ネイチャーでは、2018年9月にキリロム工科大学の初の卒業生を輩出。卒業生のカンボジア人は複数の日本企業などに就職しています。卒業生の年収は、日本企業に就職した場合、カンボジアの大卒者平均年収の8倍となります。また年間20名ほど日本人学生も入学しており、カンボジアで学びながらクライアント企業の新規事業企画・開発を行うなど実践的な教育を受けています。観光事業では、2017年に13,000人の滞在を達成。カンボジア政府から「エコツーリズムアワード」を受賞しています。KIBOW社会投資ファンドは、vキリロム ネイチャーがキリロム工科大学を中心とした学園都市開発を通じて、カンボジアの若者に無償で高等教育機会を提供し、学生の卒業後の所得向上に寄与していることなど、社会的なインパクトを創出しつつあることを評価して、vKirirom Pte. Ltd.への出資を決定しました。
◆KIBOWについて (http://kibowproject.jp)
東日本大震災の3日後に始動した救援・復興支援プロジェクト「Project KIBOW」は、「希望」と「Rainbow」から命名しました。長期的に被災地を支援していきたいという思いから、2012年2月に一般財団法人化し、以下の3つを軸に活動を展開しています。
1)「場」の提供(イベント)
被災地各地で、地域の復興を願う人たちが集まる「場」を作っています。地域の内外のリーダーたちが集まり、交流を生むイベントを定期的に開催しています。
2)寄付
これまで、約1400名以上の方々にご協力いただき集めた資金、約1億円(2015年8月現在)を、被災地で活動しているNPOや各地のリーダー達に提供しています。
3)社会的インパクト投資(KIBOW社会投資)
被災地に限定せず、「社会を変える」志を持った社会起業家たちに投資し、事業の規模化を支援します。