通常の大学では共同研究や産学連携は主に大学院の研究室と企業の間で行われますが、キリロム工科大学ではユニークなアプローチを採用しています。本学では学部生が4年間で約3,000時間のインターンシップへ参加することを必須としており、ITサービスを行なったり新事業や新しい会社を設立しています。
1. キリロムデジタルへの開発案件ITサービスの発注
本学を運営するKIT Management Co., Ltdのグループ会社にはキリロムデジタル株式会社というITサービスを行う企業があります。国内外からシステム関連の案件の依頼を受けるだけでなく、本学の卒業生と在校生に就職やインターンの機会を提供しています。
企業の皆様におかれましては、本学の学生を採用するご予定がなくても、「ITサービスの仕事を通じてカンボジアやキリロム工科大学を応援したい」というお気持ちがございましたら、ぜひキリロムデジタルのITサービスをご利用ください。
キリロムデジタルの中には“デジタルファクトリー”というITサービスの部署も立ち上がりました。1つ目のサービスはAIプロジェクトにおけるアノテーションの請負サービス、2つ目のサービスは24時間365日のリモート監視サービスです。これらのサービスはスタート時はキリロム工科大学の卒業生と在校生で立ち上げましたが、他大学の卒業生を採用しながら拡大しています。
Kirirom Digital (キリロムデジタル) 日本語サイト
2. バーチャルカンパニー(仮想企業)を使った共同研究
本学に在籍する優秀な学生たちはバーチャルカンパニー(仮想企業)を作り、プレジデント、バイスプレジデントとして新しいビジネスや事業の立ち上げにチャレンジしています。このバーチャルカンパニーは、バーチャルカンパニー1社と企業1社が1対1でマッチングする形で、学部生による研究室的なグループでスタートします。ここで良いものが出来上がればそのまま新会社を設立して事業化することもできるようになっています。新会社ができなくても、共同研究した学生を即戦力として、卒業時に採用することができます。
キリロム工科大学の運営法人であるKIT Management Co., Ltd内に設置されたキリロムインキュベーションセンターが、バーチャルカンパニーの立ち上げからキリロムスタートアップまでの会社設立のプロセスを担当しています。
3. 研究室との共同研究
2023年にキリロム工科大学に大学院(修士課程)がスタートする予定です。政府から認可された専攻はテクノロジーマネジメント、データサイエンス、サイバーセキュリティの3つの分野で、論文を書くことが義務付けられた研究室を設置予定です。研究室との共同研究により成果を自社のビジネスに取り込むことができますし、研究室所属の学生を採用する可能性も高くなります。

4. 官学連携
本学はカンボジアの産業科学技術革新省、教育省、環境省、経済財務省、外務省などの省庁と非常に強いパイプがあり、産業革命4.0に沿ったカンボジアのD Xを推進する教育機関の一つとして、様々な取り組みをスタートしています。そうした官学連携プロジェクトに積極的に参画していただける企業様とともに、世界に変革をもたらしたいと考えています。
<参考>
キリロム工科大学、国立科学技術革新研究所とMOU
http://business-partners.asia/cambodia/syakai-20210215/
経済財政省、エコテクノロジーパークを設立に向け日本企業と協働 カンボジア[労働]
http://business-partners.asia/cambodia/roudou-20200225/
5. キリロム工科大学卒業生の採用
本学には奨学生(スポンサーシップ)として入学し、卒業後、本学の奨学金スポンサー企業に一定期間勤務することで、奨学金の一部を賄う学生が多くいます。奨学金スポンサーとして本学の学生採用にご興味のある企業のみなさまは、下記のサイトをご覧ください。

日本人学生を採用する場合
本学に通う日本人学生は全員が自費学生のため、採用は通常の大学と同じプロセスとなります。日本人で英語とITができ、新興国で異文化環境での生活と学びを経験していることから、将来有望な貴重な学生です。卒業生の内定・就職の実績は、マイクロソフトコーポレーション、京セラ、GMOサイバーセキュリティ、大手広告代理店、大手電気機器メーカー等で、実務能力を求められるスタートアップやグローバル企業から高い評価を受けています。